脳汁生活。

脳汁生活。

脳汁ブッシャーーー、ああ気持ちいい。

現役大学生が経験した衝撃バイトのルポ②~残夏の憂鬱~

まさかのシリーズ化

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○○の憂鬱はシリーズ編へとなりました。

・・・・・・

風がぬるい。
 
もう10月だというのに、東京では暑さがぬぐえない。
1週間前に、インドの山奥から凍えながら帰ってきた身には、応える暑さだ。
 
そう。2年前の秋、池袋のぬるっとした暑さとは裏腹に、私の財布は日本の寒さ帯びたようにカラッカラだった。
 
お金のために・・・
 
その思いで私は、夜の池袋をさまよう。
 
金曜夜の池袋の光景は異様だ。
 
黒服のお兄さんのセールスを交わし歩いていると、聞こえてくるのは、耳に慣れた言葉ではない。
 
池袋北口は、東口にきらめく光り輝く街とは対をなしているのかもしれない。
 
足を踏み入れれば分かる。何もかもが違う。
 
ここ北口では、あらゆる文化や人種が入り混じる。それは国を越えて・・・ということだけではない。
 
誰もが知ってはいるものの、目を背けたくなる事実。日本に確かに存在するレイヤー(層)の存在をまじまじと思い知らされる。
 
大金をはたいて、キャバクラをはしごするエリート層や、夜中から朝まで繁華街の真ん中で声をかけ続ける男たち。
眼の下の隠せない『クマ』に憂いすらを感じ、風俗嬢たち。
 
ある意味では、そのレイヤー・・・悪く言えばカーストのような見えない鎖に、『大学生』という存在は繋がれていないのかもしれない。
 
よくも悪くも、評価という舐めるような視線を浴びずにすむ・・・ような気がする。
 
しかし、それも今だけか・・・
 
私は、行き交う人たちに自分を重ね、目的地へと向かった。
 
北口のメインストリートから少し外れた通りに、その店はあった。
 
ごみがそこら中に散らかり、煙草のにおいが立ち込めるそんな場所だ。
 
店のまでは、韓国人か中国人かがたむろしていた。その光景は故郷の、コンビニの前に何時間も居座る若者たちの姿と重なる。
 
「すいません・・・」
 
私は彼らをかき分け、エレベーターのスイッチを押した。
 
そういったお店に来るのは初めてだった。
新しい経験に対する恐怖という刺激は感じられなかった・・・というのは、それほどに、私が逼迫した状況にあり、脳が冷静さを欠いていたからかもしれないが。
 
「こんにちは、19時よりアルバイトの面接のお願いをさせて頂きました、うさぎごけです。」
 
たまに日本語がたどたどしくなる・・・今日もそうだった。合っているかなど分からない。
大学に入学して、『オトナ』の世界に近づき、『オトナ』の言葉を何となくで覚えていく。
 
「はい、お待ちしておりました、上の階へどうぞ!」
 
業務中なのか、せわしなく、しかし丁寧にスタッフに案内されて上の階の1室に入る。
 
「失礼します。」
 
ドアをノックし入室すると、そこには責任者と思しき男性が座っていた。
 
軽く世間話をする。アルバイトの面接なんてこんなものだろう・・・
はきはきと、自信に満ちたような声で、相手の目をしっかりと見ながら臨めば、失敗は少ない。
今回も好感触だった。
 
簡単な質問に答えていき、思いが確信に変わり始めた時だった。
 
「うん、いいね。うちで働いてもらおうかな・・・ああ、最後に1つね。
君はエッチなDVDとかは大丈夫かな?抵抗ない?」
 
 
次回へつづく・・・
 
ぴょいぴょーい!