脳汁生活。

脳汁生活

無重力アパシーなる日々。

入水自殺の美しさを描いた、L'Arc-en-Cielの『ガラス玉』の歌詞を考察してみた。

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こんにちは。うさぎごけです。

 

僕はブログのほかに、詩やら、絵本やら、コピーを作るという企画をしています。

 

 

 

 

ブログって、しゃべり言葉のように書いているので、そんなに頭使わないんですよ。

 

ただ、詩や、絵本やコピーは、普段使わないような言葉を使うんです。たぶん、違う部分の脳みそを使っているんだろうなあと思うんです。

脳汁が溢れてきて止まらないわけですよ。ええ。

 

必死に頭を絞り出すあの時間は苦しくもあり、楽しくもあるという、最高にクリエイティブな時間です。
自分で思いもよらないような表現が生み出せると、めちゃくちゃ気持ちいいいいいいいいい。

 

僕の詩はよく「歌詞っぽいね」と言われるのですが、それもそのはず。
歌詞にインスピレーションを受けているからですね。

 

(これから読まないとと思いながらも)僕って、あんまり詩集とか絵本を読むわけではなくて。

ちゃんと読みだせばまた印象も変わるかもしれませんが、何気ない日常とか、叙情を、普段使うような、それこそ、小学生でも分かるような簡単な言葉で表現されているようなのが大好きなんですよ。

 

僕が好きなのは大きく分けて2つ。

 

1.柔らかい感じのする、温かな日常のひと時やきゅんとする思い出や風景の表現

 のっけから抽象的ですいませんw

 

例えていうなら、絵本のような文調で、ドラえもんとかアンパンマンみたいな子ども向けアニメの主題歌になるような歌の歌詞とかね。

 

 

あとは、ジブリなんかもどストライク。

 


 

思い出補正はあると思いますが、心がきゅーっとなったり、ほっこりするような温かい歌詞はいいなあと思いますね。

 

並べるのもおこがましいですが、僕の作風もそんな感じだったりします。

 

 


 2.強めのメタファーが効いた難解な感じの歌詞

 

これから紹介するL'Arc-en-Cielやスピッツアジカンあたりが当てはまるでしょうか。スピッツはきゅん要素もあるので、一度で二度おいしいですね。

 

ただメタファーが効いていればいいというわけではなく、そこにメッセージ性やストーリー性が込められていて、独自の世界観が形成されているとなおいいですね・・・

 

いわゆるロキノン系?のなんかカタカナ英語を多用して、リズムで勝負するあの感じは好きじゃないです。

 

シュガーとかビターとか、どっかに春樹を匂わせるようなオリオンとかね!

 

ぶんがくぶんぶんしているお高い感じも、オサレな感じも好きでなくてね。ごめんちょ。

 

というわけで、きゅんきゅうんほっこり系の歌詞か、メタファーの効いた幻想的で異邦的な歌詞を解説していく、『かしけん!』をやっていきたいと思います!!!

 

第一弾は日本が世界に誇るモンスターバンド、L'Arc-en-Cielより、『ガラス玉』。

 

それではどうぞ!

 

 

ガラス玉 (L'Arc-en-Ciel)

作詞:hyde/作曲:Ken

 

 

僕はこれほどまでに美しい曲を他に知りません。

 

ラルクで一番好きな曲は何?」と聞かれたら、この曲をあげるかもしれません。それほどまでに、ただ、ひたすらに美しい曲です。

 

歌詞、曲ともに、壊れそうなものの儚い美しさを表現しています。歌詞を見れば分かりますが、この曲は、『入水自殺』を表現していると言われています。

 

バランス失くした魚のように
僕はらせんを描く
水面に揺らめくキレイな月が
泳ぎ疲れた肌をそっと照らして

こぼれてゆく吐息はガラス玉
たくさんの光り集め舞い上がってく
words into the silence
月はそっと波を揺らすけれど

とめどなく流れ出した
記憶は胸をしめつけて
あのやさしさもあのときめきも持ってくよ
時に抱かれてinto the silence
…もう僕はこれ以上泳げないから

今また凍った雫の波紋が指先まで広がり……

あヽ少しずつ途絶えてく
真っ白な時に魅せられて
あの歌さえもう思い出せない
あヽこのまま僕は消えてしまいそう
into the silence

水面に揺らめくキレイな月が
泳ぎ疲れた肌をそっと照らし……

 

ご、ごほん。

 

では、こんな曲を作った2人をあがめながら、解説に入りたいと思います。

 

 

バランス失くした魚のように
僕はらせんを描く
水面に揺らめくキレイな月が
泳ぎ疲れた肌をそっと照らして 

 

 海の中で沈んでいく様子が見事に表現されていますね。(上から目線w)

 

『バランスを失くす』という言い回しは、命のリズムそのものが崩れ、動けなくなってしまうことを意味しているのかなと。

 

『らせんを描く』って・・・沈むということだと思いますが、なんて美しいメタファーなの。

 

月のおかげで、それが夜を喚起させ、より幻想的な雰囲気を残しています。

 

 

こぼれてゆく吐息はガラス玉
たくさんの光り集め舞い上がってく
words into the silence
月はそっと波を揺らすけれど 

 

 口からこぼれ出る泡を、ガラス玉と表現できる人なんてhydeさんくらいのもんでしょう。
ガラス玉のようにこぼれた吐息は、水面に浮かんでいく一方で、自分の身体は沈んでいく。そんな対比表現も秀逸。


そして、吐息=何か言葉を発したということなんでしょう。しかし、それも海の静けさの中に消えていく・・・


波の押し引きは、月の引力によって起こるなんて話があります。
でも、もう、『僕』は波にはいないんです。

 

とめどなく流れ出した
記憶は胸をしめつけて
あのやさしさもあのときめきも持ってくよ
時に抱かれて into the silence 

 

静かな曲調から打って変わる転調。サビはとても壮大です。
死ぬ瞬間、記憶が走馬灯のように駆け巡るなんていいますが、そんな記憶の洪水を、海の波に例えているような。

 

流れ出すっていう表現がいいですよね。海の中にいる感じが出てますし、自分の身体にある、あらゆる生を手放しているような・・・

 

死ぬその瞬間まで、記憶は鮮やかなままで持っておきたい。

 

時に抱かれては難解ですが、生から死に向かっていく壮大な時間の中に漂っているというような。

 

into the silenceは海の中の静けさという意味と、死を表していると思います。

 

…もう僕はこれ以上泳げないから

今また凍った雫の波紋が指先まで広がり……

 

ここも難解ですね・・・


おそらく、雫は涙でしょうか。凍るというのは、死が近づいていることを意味していると思います。
その凍った雫(涙)が落ちて、波紋となり、指先まで広がるということは、徐々に体が動かなくなっていくという本当に切なく、美しい表現です。
そこに『今また』ですよ。少しずつ、命が終わっていくことを感じさせますよね。

 

あゝ少しずつ途絶えてく
真っ白な時に魅せられて
あの歌さえもう思い出せない
あゝこのまま僕は消えてしまいそう
into the silence 

 

真っ白な時に魅せられてというのは、稚拙な表現で恐縮ですが、本当に脳に酸素が回り、頭が真っ白になっていっているんでしょう。
でも、そのふわふわとした感覚がどこか・・・
記憶も定かでなくなります。
そして、海の中に・・・消えてしまうという。

 

水面に揺らめくキレイな月が
泳ぎ疲れた肌をそっと照らし……

 

死んだクジラが 、岸辺に打ち上げられたなんていうニュースがたまに流れますよね。

 

どうやら水中で生き物は死ぬと、浮かんでくるみたいですね。(汚い表現で申し訳ないです(笑)。)

 

海の中に消えていたはずの身体が、水面の近くで月によって照らされているということは・・・

 

 

ああ。

 

本当にこの世の物とは思えないくらいに美しい曲と詩です。

 

5分程度の短い曲の中にどれだけのストーリー性とメタファーが込められているのかと。

 

hydeさんとKenちゃんの感性がとめどなくあふれ出してます。

 

気になった方は、ぜひ聞いてみてくださいな。

初期の名盤heavenlyに収録されています。このアルバムはとにかくおしゃれ度が半端ない。

キャッチコピーが『素敵を召しませ』ですからねw

 


僕もこんな表現をしてみたいとずっと思って詩を書き続けています。

 

今後も脳が喜ぶような歌詞と曲を解説していきますね。